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Q&A:その他

Q13:審査請求の趣旨及び理由はどうすればいいですか?

A

 基本的には自由に書いてもいいのですが、以下のようにしてほしいというルールのようなものがございます。

  • 何があったのか?
  • どういう理由で不服なのか?
  • どうして欲しいのか

 この3点を簡潔明瞭にまとめ、訴えの利益のない事は一切書かないで下さいと案内されます。しかし、これを素人の方が作成するのは非常に困難です。国がした決定が間違っていると証明しなければいけませんので、かなりの専門知識を必要としております。
 ご自身でできなくはないですが、経験豊富な社労士に任せた方がいいでしょう。私が作成した「審査請求の趣旨及び理由書」を下記に公開します。ご参考にして下さい。

審査請求の趣旨及び理由書

○△□厚生局
社会保険審査官 様


 ○○ ○○氏(以下:○○氏)の障害厚生年金の裁定請求に関しまして、平成2○年△△月△△日に遡って3級になったと通知を受けました。

 ○○氏の傷病名は「再生不良性貧血(以下:AA)-発作性夜間ヘモグロビン尿症(以下:PNH)」であります。○○氏は、最初にAAと診断され、PNHに移行されております。 PNHは、PIG-A遺伝子に後天的変異が起こった造血幹細胞がクローン性に拡大し、その結果として、補体制御タンパクである「CD55(DAF)」及び「CD59」を赤血球表面につなぎとめて置く「GPIアンカー」が欠損した赤血球が作られ、免疫システムの一つである「補体」の攻撃から赤血球を守る事ができなくなり、補体により赤血球が破壊されて主に血管内溶血が起こる溶血性貧血であります。

 AAやPNH、MDS(骨髄異形成症候群)は、造血幹細胞に異常がおこる病気であり、それぞれに移行するケースがあり、病態も重なっている場合がございます。 ○○氏の診断書から□□の値が□□であり、ヘモグロビン尿の症状も認められております。これらは溶血をしている事を示しており、さらにその程度は中等度から重度の溶血発作である事がわかります。従いまして、○○氏の主症状はPNHであると判断できます。主症状がPNHであるという事は、認定では溶血性貧血の基準で認定するべきケースであります。

 難治性貧血群の認定基準の中から溶血性貧血の認定基準を抜き出しますと、以下になります。

溶血性貧血等の障害年金認定基準

1級 溶血性貧血の場合は、A表Ⅰ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅰ欄の1に該当するもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの
2級 溶血性貧血の場合は、A表Ⅱ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅱ欄の1に該当するもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
3級 溶血性貧血の場合は、A表Ⅲ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅲ欄の1に該当するもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

A表

区分 臨床所見
1. 治療により貧血改善はやや認められるが、なお
 高度の貧血、出血傾向、易感染症を示すもの
2. 輸血をひんぱんに必要とするもの
1. 治療により貧血改善はやや認められるが、なお
 中度の貧血、出血傾向、易感染症を示すもの
2. 輸血を時々必要とするもの
1. 治療により貧血改善は少し認められるが、なお
 軽度の貧血、出血傾向、易感染症を示すもの
2. 輸血を必要に応じて行うもの

B表

区分 臨床所見
末梢血液中の赤血球像で、次のいずれかに該当するもの
1. ヘモグロビン濃度が7.0g/dℓ未満のもの
2. 赤血球数が200万/µℓ未満のもの
末梢血液中の赤血球像で、次のいずれかに該当するもの
1. ヘモグロビン濃度が7.0g/dℓ以上9.0g/dℓ未満のもの
2. 赤血球数が200万/µℓ以上300万/µℓ未満のもの
末梢血液中の赤血球像で、次のいずれかに該当するもの
1. ヘモグロビン濃度が9.0g/dℓ以上10.0g/dℓ未満のもの
2. 赤血球数が300万/µℓ以上350万/µℓ未満のもの

 PNHは赤血球が異常に早く破壊されて起こる貧血です。よってヘモグロビン濃度及び赤血球数に異常をきたす病気です。○○氏の病状を障害認定日の診断書から判断しますと、赤血球数は××万/µℓであり、ヘモグロビン濃度は××g/dℓとなっております。これをB表に当てはめますと、「BⅡ」に当てはまります。また診断書の「⑬ 3 輸血の回数及び総量」においては、この○年間で△△△△ml(合計△回)の輸血が行われている事が証明されております。また、現症時の診断書には輸血回数が合計△△回・□□□□mlとなっており、その後の○年間に計○回・○○○○mlの輸血を受けられております。これは輸血を時々必要とするもの以上であり、A表の「AⅡ」若しくは「AI」に該当しております。また、診断書における一般状態区分表においても「ウ」の評価とされており、障害認定日の時点において、溶血性貧血の認定基準の2級に該当しているのは明白であります。

 次に現症時の診断書におきましては、赤血球数は××万/µℓであり、ヘモグロビン濃度は××g/dℓとなっております。赤血球数は「BⅢ」になりますが、ヘモグロビン濃度は「BⅡ」であり、2級の「BⅡ」を満たしております。また「⑬ 3 輸血の回数及び総量」においては、認定日以降の○年間でさらに合計○回・○○○○mlの輸血を受けられております。平成2○年○月○日の輸血開始からですと、4ケ月に1回のペースで受けられている事がわかります。よって、これも輸血を時々必要とするものであり、A表の「AⅡ」以上に該当しております。また、診断書における一般状態区分表においても「ウ」の評価とされており、申請時点でも、溶血性貧血の認定基準の2級に該当しているのは明白であります。

 これらの事より小職は、○○氏の障害の状態は、認定日時点においても、申請日時点においても共に2級に該当していると証明できますので、再度審査をして頂きたく、お願いを申し上げる次第です。



平成2□年□□月□□日
作成者:社会保険労務士 河 陽輝